慢性蕁麻疹は強いかゆみを伴う蕁麻疹が6週間以上継続する状態です。
慢性蕁麻疹はアレルギー性のものと非アレルギー性のものとに分かれていますが、症状を見ただけでは原因を突き止めることはむずかしいのが現状です。
主に体内でヒスタミンなどの物質が放出されることで引き起こされるため、抗アレルギー薬の内服薬と、かゆみ止めの外用薬を併用する対症療法になります。
症状がある時は温度の高いお風呂の入浴、激しい運動、アルコールは避けて安静にしてください。

蕁麻疹は膨疹と呼ばれる特徴的な皮疹が出現するため診断が難しいことはほとんどありません。
しかし、来院時に皮疹が改善していることが多いので診察の時に次回皮疹が出現した時に写真を撮って頂くようにお願いをしています。

蕁麻疹のほとんどは原因がはっきりしない特発性蕁麻疹です。
多くの場合は抗アレルギー薬の内服を継続することで治療していきます。
効果が乏しい場合には抗アレルギー薬を倍量投与したり、2剤併用したりします。

原因がわからない蕁麻疹で既存の治療が効かなかった方にはゾレアという治療法があります。
ゾレアは慢性蕁麻疹の原因であるIgEを抑えることでヒスタミンの産生を抑制し、アレルギー症状を抑えることができます。
12歳以上でこれまでの治療で効果が不十分だった方、蕁麻疹の原因がわからない方を対象に1か月あたり約1万7000円（保険診療で3割負担の場合）の費用でゾレア治療をうけていただくことができます。